RSS
Admin
Archives

明日は檜になろう あすなろ弁護士日誌

大阪の「あすなろ法律事務所」所属弁護士が発信

プロフィール

asunaro.l.o


■弁護士法人あすなろ(あすなろ法律事務所)
2003年に設立し、個人・法人のみなさまのご相談に幅広く対応しています。
弁護士が日々の出来事や法律のことなどを更新しています。

■URL
http://www.asunaro-l.gr.jp

■大阪事務所
〒541-0054
大阪市中央区南本町1丁目4番10号
ストークビル4階
TEL
06-6268-5070
アクセス
大阪市営地下鉄堺筋線 堺筋本町駅
1番または2番出口より徒歩2分


■奄美事務所
〒894-0026
奄美市名瀬港町22番23号
TEL
0997-57-6211
アクセス
朝日通りバス停前

カレンダー
09 | 2017/10 | 11
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 31 - - - -
最新記事
カテゴリ
月別アーカイブ
最新コメント
最新トラックバック
検索フォーム
リンク
QRコード
QR
Powered by fc2 blog  |  Designed by sebek
--.--
--


--:--
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
2017.05
23
Category : 法律関連
特定秘密保護法について説明します。

企業間の秘密の保護は、共同事業が増える中、
各企業にとって身近で重要なテーマですので、簡単なチェックポイントを取り上げます。

1 おつきあいの基本ルール
守秘義務契約(Non Disclosure Agreement)は、いわば企業のお見合い契約といえるでしょう。
今後おつきあいが深まれば、それぞれの企業秘密を見せ合って共同開発や共同事業を模索したうえで、
もしそこで新しい知財が生まれれば一緒に出願し、製品化できれば、製造委託や販売委託という形で
成果を分け合うという一連の長いおつきあいの基本ルールになります。

ただし、おつきあいですから、途中でお別れする自由もあります。
秘密を教えるわけですから、別れたときに秘密が漏れたり、
勝手に使われない保証をどう組み込むか、が重要なポイントになります。

2 契約目的のチェック
NDAを結んだからといって、別に秘密情報を提供する義務があるわけではありません。
とはいえ、情報を出さないと、共同開発や共同事業の検討ができないわけですから、
何をどこまで出すのかの指針が必要です。
契約目的を「単に共同開発のため」などと曖昧にするのではなく、
どのような技術をどの方向で開発することについての検討なのか、
あるいはどのような事業の検討なのか、明確になっていることが望ましいといえます。

どんな契約でももめたときは、解釈の争いが問題になります。
ある情報が秘密情報にあたるのか、あるいは目的外使用にあたるのか、といった争いにおいて、
契約目的は重要な判断指針になります。

3 秘密の定義
秘密の定義は、ほぼ定型化されておりますが、口頭での開示情報も含めて
すべて秘密情報と定義している条項は、機能的ではないように思います。
秘密情報は、「管理」の対象として意識され、現実に管理されなければなりませんから、
口頭の情報については、たとえば1週間以内に書面化されて秘密指定されることなど手続きをかませた方がよいと思います。

秘密の定義については、公知の情報などの除外条項とセットになっています。
このとき、「開示を受ける以前から、公知であったことを被開示者が立証できるもの」というように、
立証責任は秘密にあたらないという側が負いますよ、ということを明確にしておいた方がより保護が厳格になります。

4 秘密管理の方法
「第三者に漏洩しないこと」は当たり前であり、保持権限者の限定、複製の制限、関係者からの誓約書の提出
その他管理方法の指定なども検討すべきでしょう。

5 目的外使用や競業の禁止
目的外使用の禁止は当然なのですが、相手方が今回開示する情報に関する事業をまだ行っていない場合には、
契約終了後一定期間内は、当該情報に関連する事業を行わないといった競業禁止条項を要求することも選択肢です。
秘密情報だけ得て、その後、共同事業は行わず、秘密情報をヒントに類似製品や事業を始めて
競争相手になってしまうことを抑止するためです。
特許侵害でも侵害があるかどうか微妙な場合が多いのですから、ノウハウなどの秘密を使われても
立証はなかなか難しいので、類似事業自体を一定期間できないようにすることは有効なのです。

もっとも競業禁止条項はなかなか相手方の同意を得られない場合が多いのです。
少なくとも類似製品やサービスを行う場合には、秘密情報を用いていないことの立証責任を相手方に負わせるなど、
秘密がより使われにくく、仮に使われた場合には、被害者側の立証責任が軽減されるような工夫をしておくべきでしょう。

6 損害賠償条項
秘密の漏洩については、あとでいくら損害賠償請求をしてもすでに秘密が漏れてしまった以上、
取り返しがつきませんから、抑止こそが大事です。
抑止と賠償による救済の実効性を高めるためには、違約罰を入れることも一つの方法です。
違反があった場合には、罰金を払うものであり、損害賠償とは別ものです。

7 期間
秘密の保持義務は契約終了後も一定期間残るようにしておくことが必要です。

8 海外企業とのNDA
海外企業とのNDAでは、管轄や適用法が常に争いになります。
万が一、紛争になった場合、相手方の裁判所や仲裁機関で相手方の法律で戦うことは、
コスト面でも内容面でも大きなハンディがあります。
安易に妥協しないように注意する必要があります。


以上、ごく簡単にチェックポイントをあげました。
信頼に値するパートナーか見極めることが一番重要であり、特に国際社会では、性善説に立ちすぎず、
くれぐれもNDAに安易に調印しないように注意してください。


池田直樹

スポンサーサイト
2015.10
22
Category : 法律関連
平成20年12月に「一般社団法人及び一般財団法人に関する法律」が施行されて5年が経ちます。
この法律により、監督庁の許認可がないと作れなかった社団法人・財団法人の制度が大きく変わり、
一般財団法人・一般社団法人は手軽に作れて、様々な活用を期待できるものになっています。

(設立が簡単)
行政の許認可が不要で、一般社団法人は、社員2名と理事1名(社員と同じ人でもいい)がそろえば
公証役場での定款認証と法務局の登記だけで設立できます。
会社設立の場合に必要な出資金も不要です。
一般財団法人も、かつては10億ほど基本財産として拠出しなければ設立が認められませんでしたが、
基本財産の最低限度が300万円とされ、300万円と評議員3名、理事3名、監事1名の役員がそろえば、
定款認証と登記手続だけで設立できます。

登録免許税も株式会社は15万円以上かかりますが、
一般社団法人・一般財団法人では6万円とイニシャルコストをかけずに手軽に作れる法人なのです。

(事業の制限もなく運営が自由)
一般社団法人・一般財団法人はNPO法人のような行政の監督も受けず、
事業内容も公益事業に限定されておらず収益事業もできます。
剰余金の分配が認められていないことは会社との大きな違いですが、
役員報酬や従業員の給与は当然に支払えますし、法人の財産に社員の持分という概念がないことから
社員が抜けても持分や出資金の払戻しの必要がないというメリットもあります。

また、一定の要件を満たす、非営利型の一般財団法人・一般社団法人の場合は、
法人税法の定める34種の収益事業以外の事業は非課税となり、
収益事業以外で利益が出ても税金がかかりません。

(ビジネスでの活用も)
手軽に作れて、運営も比較的自由な一般社団法人・一般財団法人は
ビジネス分野でもかなり活用されてきているようです。
資格ビジネスを行ったり、資産の共同管理団体や業界団体などを一般社団法人として運営する場合も多くあります。
会社の公益的な事業に法人格を持たせて助成金や税制をうまく活用したり、
信託の受け皿(受託者)としての可能性もあります。
事業や所属の団体に法人格を持たせる場合、一般社団法人・一般財団法人の選択肢も
検討してみられてはいかがでしょうか。


室谷悠子

2015.01
29
Category : 法律関連
前回に引き続き、今回は、契約における「特定」の重要性について説明します。

契約において、様々な内容を特定することが必要なのはなぜか。
それは、特定できない事柄については、これを強制的に実行(履行)させることができないからです。
契約を守らない契約当事者に対して、契約どおりの履行を強制できなければ
意味がないことは当然のことです。

特定に失敗していれば、最終手段である民事訴訟を起こすことができなかったり、
起こしても強制執行ができなかったりして、折角の契約書が意味をなさないことになります。

では、「特定」に関する問題を具体的にみていくことにしましょう。

▼1 当事者の特定
通常、氏名(法人名)及び住所を記載して特定します。
さらに厳密に特定するのであれば、個人については、生年月日を記載することもあります。

当事者の特定はそれほど難しくないと思われるかもしれませんが、
いくつか確認しておくべき点があります。

個人が通名や芸名等の別の名前も使用している場合には、
「山田太郎こと鈴木一郎」というように表記して、個人を特定しておく必要があります。

個人が屋号を使用している場合も、「山田商店こと山田太郎」というように表記して、
両者が同一の主体を指していることを特定しておく必要があります。

法人の代表者については、主体が個人なのか、法人なのか、あるいは双方なのか、
特定しておく必要があります。
双方の場合には、法人の代表者としての署名・押印と個人としての署名・押印を
それぞれしてもらう必要があります。

▼2 目的物の特定
不動産や自動車のように登記・登録制度が存在する物については、
登記・登録上の記載事項を用いて特定すれば問題はありません。
工業製品については、製造メーカー、商品名、型番等により特定することが可能です。
このような特定が困難な物については、物品の種類、数量、保管場所や所在等により
特定する方法もありますし、物について写真を撮影しておき、写真を添付することで
特定することも可能です。

▼3 行うべき義務の特定
契約に基づいて何を履行させるのか、履行するのかについても特定が重要です。
「支払う」、「引き渡す」、「明け渡す」というように、できるだけ端的な記載をすることが適切です。
「・・・するよう努める」といった条項では、義務を定めたのか、
努力する義務を定めたのか不明確になってしまいますので、不適切です。

なお、履行に伴って費用が発生する場合には、「振込手数料は甲の負担とする。」、
「登記手続に要する費用は乙の負担とする。」といった条項を設けて、
費用負担について疑義が生じないようにしておくべきです。

▼4 時期の特定
履行すべき時期(期限)についても、できる限り具体的に時期を特定するようにすべきです。
仮に「監督官庁の許可を得た後」といった不確定の期限を定めざるをえないときでも、
具体的な時期の特定を併用しておく(例えば、平成26年3月までに許可が得られないときは
契約は白紙解約とする、という条項も付加しておく)ほうが、曖昧な事態の発生を防止できます。


岩本朗

2014.11
28
Category : 法律関連
▼1 はじめに
顧問先の皆様から、日常的に、契約書のチェックや作成についての
依頼を受けて対応させていただいております。
契約の内容は様々ですが、契約書の作り方について、同じような質問を受けることがあります。
また、依頼を受ける弁護士の立場として、的確かつ効率的な作業をさせていただくため、
お願いしたいこともあります。

そこで、皆様と弁護士の共同作業でよりよい契約書を作成するために必要と思われる事柄について、
何回かに分けて説明させていただきます。

▼2 契約の目的を明確にする
相談や依頼を受ける弁護士は、御社の事業分野の実情や契約締結の
相手方の属性について十分精通しているとは限りません。

お手数をおかけすることにはなりますが、何のために契約を締結するのか、
どのような約束が守られるようにしたいのか、あるいはどのような事態を防止したいのか、
契約の目的を明確にし、予めご説明下さい。

これらの点について、御社内での検討が不十分なのであれば、
検討のために私どもにご相談いただくことも有益かと存じます。

▼3 契約書のタイトル
契約書、合意書、確認書、覚書、念書、誓約書等、文書のタイトルには様々なものがあります。

「契約」は、当事者間の意思の合致、すなわち「合意」により成立するものですし、
契約書と合意書はほぼ同義と考えていただいて結構です。
合意書と当事者双方が調印する確認書の間にもそれほど大きな意味の違いはありませんが、
確認書の場合、一定の約束をするというよりも、一定の事項について双方の認識が一致していることを
確認するニュアンスが強くなります。
一方当事者のみが作成した確認書は、一定の事項を認識していることの一方的な表明、
念書や誓約書は、一定の約束を果たすことの一方的な表明の文書に用いられます。

いずれにしましても、文書のタイトルは、文書に記載されている内容を解釈する際の
手掛かりになることはありますが、記載されている内容そのものを大きく左右することはありません
(金銭消費貸借契約書とか、売買契約書とか、契約の法的性格を明記した場合は除きます)。
重要なのは、書面に具体的にどのような条項を記載するかということですから、
タイトルにはあまり神経質になる必要はありません。

▼4 内容の特定
契約書においては、誰が、どのような場合に(いつ)、何を、どこで、どうしなければならないのかを
特定して記載する必要があります。
これが特定できないと、契約を巡って紛争が発生して法的手段により解決を図る際に、
相手方に契約書にしたがった履行を強制できなくなってしまいます。
したがって、契約書作成にあたり、「特定」という作業は極めて重要です。

相手方との関係や交渉経過から、あいまいな表現や不明確な表現をとらざるをえないこともあるでしょうが、
事後的な不利益を防ぐためには、できる限り明確な表現を行い、契約内容を特定すべきです。

次回は、「特定」について各論的に詳しく説明させていただきます。


岩本朗

2014.10
28
Category : 法律関連
会社法が施行されたのが平成17年7月26日ですから、会社法施行から既に8年が経過します。
近時、この会社法の見直しが行われており、昨年9月に法制審議会が
「会社法制の見直しに関する要綱」(以下、「要綱」)を採択しています。

これを受けて、今年の通常国会で会社法を改正する法案が提出されるのではと言われながらも、
まだ法案提出は行われていないようですが、会社法の改正が近々実現するのは間違いないようです。

会社法は、多くの企業に影響を与えるおそれがあるため、
今回会社法制のどこが見直されようとしているのかについて紹介させて頂ければと思います。

今回の要綱案には、監査・監督委員会設置会社制度(仮称)や特別支配株主の株式等売渡請求など、
従前の会社法で問題のあった箇所に対する手当てがなされています。
その中でも、今回は多重代表訴訟という制度について取り上げさせて頂きます。

そもそも、会社法には、株主代表訴訟という制度が置かれています。
株主代表訴訟とは、株式会社において、株主が会社を代表して取締役・監査役等の役員等に対して
法的責任を追及するために提起する訴訟のことです。

しかし、この株主代表訴訟だけでは子会社と親会社の関係性から
適切な責任追及ができない場合が存在します。
つまり、子会社は、往々にして親会社のみが株主になっており、
その親会社が役員の責任追及をしない場合には、子会社が子会社役員等の責任追及をしない限り、
子会社役員等に適切な責任追及がなされないことになります。

これに対応するのが多重代表訴訟という制度です。
多重株主代表訴訟とは、親会社の株主が、子会社に代わって、子会社の損害賠償請求権を行使し、
子会社の取締役の責任を追及する訴訟のことを言います。
これにより、親会社の株主自身が、子会社の役員に対する責任追及を行うことができるようになります。

当然、この多重代表訴訟については、最終完全親会社の株式を有する株主であること
(最終完全親会社とは、株式会社の完全親法人である株式会社であって、
その完全親法人(株式会社であるものに限る。)がないものをいいます。)などいったように、
要件は多々規定されており、現実的にどこまでの会社に影響を与えるかは不透明な部分はありますが、
当該改正によって、親子会社の規律が大きく変わる可能性があるため、今回ご紹介させて頂きました。



齊藤優摩

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。