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明日は檜になろう あすなろ弁護士日誌

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2017.05
23
Category : 法律関連
特定秘密保護法について説明します。

企業間の秘密の保護は、共同事業が増える中、
各企業にとって身近で重要なテーマですので、簡単なチェックポイントを取り上げます。

1 おつきあいの基本ルール
守秘義務契約(Non Disclosure Agreement)は、いわば企業のお見合い契約といえるでしょう。
今後おつきあいが深まれば、それぞれの企業秘密を見せ合って共同開発や共同事業を模索したうえで、
もしそこで新しい知財が生まれれば一緒に出願し、製品化できれば、製造委託や販売委託という形で
成果を分け合うという一連の長いおつきあいの基本ルールになります。

ただし、おつきあいですから、途中でお別れする自由もあります。
秘密を教えるわけですから、別れたときに秘密が漏れたり、
勝手に使われない保証をどう組み込むか、が重要なポイントになります。

2 契約目的のチェック
NDAを結んだからといって、別に秘密情報を提供する義務があるわけではありません。
とはいえ、情報を出さないと、共同開発や共同事業の検討ができないわけですから、
何をどこまで出すのかの指針が必要です。
契約目的を「単に共同開発のため」などと曖昧にするのではなく、
どのような技術をどの方向で開発することについての検討なのか、
あるいはどのような事業の検討なのか、明確になっていることが望ましいといえます。

どんな契約でももめたときは、解釈の争いが問題になります。
ある情報が秘密情報にあたるのか、あるいは目的外使用にあたるのか、といった争いにおいて、
契約目的は重要な判断指針になります。

3 秘密の定義
秘密の定義は、ほぼ定型化されておりますが、口頭での開示情報も含めて
すべて秘密情報と定義している条項は、機能的ではないように思います。
秘密情報は、「管理」の対象として意識され、現実に管理されなければなりませんから、
口頭の情報については、たとえば1週間以内に書面化されて秘密指定されることなど手続きをかませた方がよいと思います。

秘密の定義については、公知の情報などの除外条項とセットになっています。
このとき、「開示を受ける以前から、公知であったことを被開示者が立証できるもの」というように、
立証責任は秘密にあたらないという側が負いますよ、ということを明確にしておいた方がより保護が厳格になります。

4 秘密管理の方法
「第三者に漏洩しないこと」は当たり前であり、保持権限者の限定、複製の制限、関係者からの誓約書の提出
その他管理方法の指定なども検討すべきでしょう。

5 目的外使用や競業の禁止
目的外使用の禁止は当然なのですが、相手方が今回開示する情報に関する事業をまだ行っていない場合には、
契約終了後一定期間内は、当該情報に関連する事業を行わないといった競業禁止条項を要求することも選択肢です。
秘密情報だけ得て、その後、共同事業は行わず、秘密情報をヒントに類似製品や事業を始めて
競争相手になってしまうことを抑止するためです。
特許侵害でも侵害があるかどうか微妙な場合が多いのですから、ノウハウなどの秘密を使われても
立証はなかなか難しいので、類似事業自体を一定期間できないようにすることは有効なのです。

もっとも競業禁止条項はなかなか相手方の同意を得られない場合が多いのです。
少なくとも類似製品やサービスを行う場合には、秘密情報を用いていないことの立証責任を相手方に負わせるなど、
秘密がより使われにくく、仮に使われた場合には、被害者側の立証責任が軽減されるような工夫をしておくべきでしょう。

6 損害賠償条項
秘密の漏洩については、あとでいくら損害賠償請求をしてもすでに秘密が漏れてしまった以上、
取り返しがつきませんから、抑止こそが大事です。
抑止と賠償による救済の実効性を高めるためには、違約罰を入れることも一つの方法です。
違反があった場合には、罰金を払うものであり、損害賠償とは別ものです。

7 期間
秘密の保持義務は契約終了後も一定期間残るようにしておくことが必要です。

8 海外企業とのNDA
海外企業とのNDAでは、管轄や適用法が常に争いになります。
万が一、紛争になった場合、相手方の裁判所や仲裁機関で相手方の法律で戦うことは、
コスト面でも内容面でも大きなハンディがあります。
安易に妥協しないように注意する必要があります。


以上、ごく簡単にチェックポイントをあげました。
信頼に値するパートナーか見極めることが一番重要であり、特に国際社会では、性善説に立ちすぎず、
くれぐれもNDAに安易に調印しないように注意してください。


池田直樹

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