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明日は檜になろう あすなろ弁護士日誌

大阪の「あすなろ法律事務所」所属弁護士が発信

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■弁護士法人あすなろ(あすなろ法律事務所)
2003年に設立し、個人・法人のみなさまのご相談に幅広く対応しています。
弁護士が日々の出来事や法律のことなどを更新しています。

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2015.01
29
Category : 法律関連
前回に引き続き、今回は、契約における「特定」の重要性について説明します。

契約において、様々な内容を特定することが必要なのはなぜか。
それは、特定できない事柄については、これを強制的に実行(履行)させることができないからです。
契約を守らない契約当事者に対して、契約どおりの履行を強制できなければ
意味がないことは当然のことです。

特定に失敗していれば、最終手段である民事訴訟を起こすことができなかったり、
起こしても強制執行ができなかったりして、折角の契約書が意味をなさないことになります。

では、「特定」に関する問題を具体的にみていくことにしましょう。

▼1 当事者の特定
通常、氏名(法人名)及び住所を記載して特定します。
さらに厳密に特定するのであれば、個人については、生年月日を記載することもあります。

当事者の特定はそれほど難しくないと思われるかもしれませんが、
いくつか確認しておくべき点があります。

個人が通名や芸名等の別の名前も使用している場合には、
「山田太郎こと鈴木一郎」というように表記して、個人を特定しておく必要があります。

個人が屋号を使用している場合も、「山田商店こと山田太郎」というように表記して、
両者が同一の主体を指していることを特定しておく必要があります。

法人の代表者については、主体が個人なのか、法人なのか、あるいは双方なのか、
特定しておく必要があります。
双方の場合には、法人の代表者としての署名・押印と個人としての署名・押印を
それぞれしてもらう必要があります。

▼2 目的物の特定
不動産や自動車のように登記・登録制度が存在する物については、
登記・登録上の記載事項を用いて特定すれば問題はありません。
工業製品については、製造メーカー、商品名、型番等により特定することが可能です。
このような特定が困難な物については、物品の種類、数量、保管場所や所在等により
特定する方法もありますし、物について写真を撮影しておき、写真を添付することで
特定することも可能です。

▼3 行うべき義務の特定
契約に基づいて何を履行させるのか、履行するのかについても特定が重要です。
「支払う」、「引き渡す」、「明け渡す」というように、できるだけ端的な記載をすることが適切です。
「・・・するよう努める」といった条項では、義務を定めたのか、
努力する義務を定めたのか不明確になってしまいますので、不適切です。

なお、履行に伴って費用が発生する場合には、「振込手数料は甲の負担とする。」、
「登記手続に要する費用は乙の負担とする。」といった条項を設けて、
費用負担について疑義が生じないようにしておくべきです。

▼4 時期の特定
履行すべき時期(期限)についても、できる限り具体的に時期を特定するようにすべきです。
仮に「監督官庁の許可を得た後」といった不確定の期限を定めざるをえないときでも、
具体的な時期の特定を併用しておく(例えば、平成26年3月までに許可が得られないときは
契約は白紙解約とする、という条項も付加しておく)ほうが、曖昧な事態の発生を防止できます。


岩本朗

2014.11
28
Category : 法律関連
▼1 はじめに
顧問先の皆様から、日常的に、契約書のチェックや作成についての
依頼を受けて対応させていただいております。
契約の内容は様々ですが、契約書の作り方について、同じような質問を受けることがあります。
また、依頼を受ける弁護士の立場として、的確かつ効率的な作業をさせていただくため、
お願いしたいこともあります。

そこで、皆様と弁護士の共同作業でよりよい契約書を作成するために必要と思われる事柄について、
何回かに分けて説明させていただきます。

▼2 契約の目的を明確にする
相談や依頼を受ける弁護士は、御社の事業分野の実情や契約締結の
相手方の属性について十分精通しているとは限りません。

お手数をおかけすることにはなりますが、何のために契約を締結するのか、
どのような約束が守られるようにしたいのか、あるいはどのような事態を防止したいのか、
契約の目的を明確にし、予めご説明下さい。

これらの点について、御社内での検討が不十分なのであれば、
検討のために私どもにご相談いただくことも有益かと存じます。

▼3 契約書のタイトル
契約書、合意書、確認書、覚書、念書、誓約書等、文書のタイトルには様々なものがあります。

「契約」は、当事者間の意思の合致、すなわち「合意」により成立するものですし、
契約書と合意書はほぼ同義と考えていただいて結構です。
合意書と当事者双方が調印する確認書の間にもそれほど大きな意味の違いはありませんが、
確認書の場合、一定の約束をするというよりも、一定の事項について双方の認識が一致していることを
確認するニュアンスが強くなります。
一方当事者のみが作成した確認書は、一定の事項を認識していることの一方的な表明、
念書や誓約書は、一定の約束を果たすことの一方的な表明の文書に用いられます。

いずれにしましても、文書のタイトルは、文書に記載されている内容を解釈する際の
手掛かりになることはありますが、記載されている内容そのものを大きく左右することはありません
(金銭消費貸借契約書とか、売買契約書とか、契約の法的性格を明記した場合は除きます)。
重要なのは、書面に具体的にどのような条項を記載するかということですから、
タイトルにはあまり神経質になる必要はありません。

▼4 内容の特定
契約書においては、誰が、どのような場合に(いつ)、何を、どこで、どうしなければならないのかを
特定して記載する必要があります。
これが特定できないと、契約を巡って紛争が発生して法的手段により解決を図る際に、
相手方に契約書にしたがった履行を強制できなくなってしまいます。
したがって、契約書作成にあたり、「特定」という作業は極めて重要です。

相手方との関係や交渉経過から、あいまいな表現や不明確な表現をとらざるをえないこともあるでしょうが、
事後的な不利益を防ぐためには、できる限り明確な表現を行い、契約内容を特定すべきです。

次回は、「特定」について各論的に詳しく説明させていただきます。


岩本朗

2014.10
28
Category : 法律関連
会社法が施行されたのが平成17年7月26日ですから、会社法施行から既に8年が経過します。
近時、この会社法の見直しが行われており、昨年9月に法制審議会が
「会社法制の見直しに関する要綱」(以下、「要綱」)を採択しています。

これを受けて、今年の通常国会で会社法を改正する法案が提出されるのではと言われながらも、
まだ法案提出は行われていないようですが、会社法の改正が近々実現するのは間違いないようです。

会社法は、多くの企業に影響を与えるおそれがあるため、
今回会社法制のどこが見直されようとしているのかについて紹介させて頂ければと思います。

今回の要綱案には、監査・監督委員会設置会社制度(仮称)や特別支配株主の株式等売渡請求など、
従前の会社法で問題のあった箇所に対する手当てがなされています。
その中でも、今回は多重代表訴訟という制度について取り上げさせて頂きます。

そもそも、会社法には、株主代表訴訟という制度が置かれています。
株主代表訴訟とは、株式会社において、株主が会社を代表して取締役・監査役等の役員等に対して
法的責任を追及するために提起する訴訟のことです。

しかし、この株主代表訴訟だけでは子会社と親会社の関係性から
適切な責任追及ができない場合が存在します。
つまり、子会社は、往々にして親会社のみが株主になっており、
その親会社が役員の責任追及をしない場合には、子会社が子会社役員等の責任追及をしない限り、
子会社役員等に適切な責任追及がなされないことになります。

これに対応するのが多重代表訴訟という制度です。
多重株主代表訴訟とは、親会社の株主が、子会社に代わって、子会社の損害賠償請求権を行使し、
子会社の取締役の責任を追及する訴訟のことを言います。
これにより、親会社の株主自身が、子会社の役員に対する責任追及を行うことができるようになります。

当然、この多重代表訴訟については、最終完全親会社の株式を有する株主であること
(最終完全親会社とは、株式会社の完全親法人である株式会社であって、
その完全親法人(株式会社であるものに限る。)がないものをいいます。)などいったように、
要件は多々規定されており、現実的にどこまでの会社に影響を与えるかは不透明な部分はありますが、
当該改正によって、親子会社の規律が大きく変わる可能性があるため、今回ご紹介させて頂きました。



齊藤優摩

2014.09
26
Category : 法律関連
長年弁護士をしていると、不動産、預金、株式など、
自分ないし自社名義にせずに、他人名義にしている場合に出くわします。
他人名義にしても、所有権は真の所有者に帰属するのが原則です。
しかし、法律関係は名義を基準に動きますので、税金以外にも致命的な問題が生じる場合があります。
なお、以下は実際の事例にかなり加工をしたもので、特定のケースそのものを示すものではありません。

▼1. 株式の場合
経営が苦しくなった非上場会社グループにおいて、一部会社をグループから切り離した形をとるために、
支配株式を信頼できる他人名義にしたケース。
こうすることで、グループ会社が仮に倒産した場合でも、一部事業を債権者から隔離できると考えたもの。

株式譲渡については税務処理も含めて通常の譲渡どおりに行い
(実際に売買代金も動かしたが買主に先にお金を回したので買主は実質的には負担していない)、
株主名簿上も名義人が株主となりました。

ところが、その後、名義人が裏切り、裁判に。
裁判所では名義株かどうかが争いになりましたが、あまりに完璧に譲渡書類や税務が行われていたために、
仮装譲渡ではなく実際の譲渡と認定されてしまいました。
結局、会社は他人に乗っ取られたのです。

同様に、相続対策上、オーナーが子供の名義の株式にしていたケースで、
子供が贈与され本当に自分のものになった株式だと主張し、
名義株に過ぎないとする親との紛争となった場合もあります。

名義株を使う場合には、名義人と仮装譲渡の確認書をとるなど、
よほど注意深い対応をしておかなければ会社を失うリスクがあります。

▼2. 不動産の場合
他人名義にしている場合に一番怖いのは差押です。
他人が借金をしたり、税金を滞納することは阻止できませんから、
他人名義の不動産がその債権者から差し押さえられることはありえます。
そのときに、「実は私の所有です。」と言ったところで、
他人名義であることを信じて差押した人に対しては勝てません。
他人名義の不動産は処分されるリスクもありますから、避けるに越したことはありません。

▼3. 預金の場合
他人名義の預金でも、そのお金を本当に出した人が預金を所有します。
しかし、ここでも差押えのリスクがありますし、勝手に引き出される可能性もあります。

親が預金を分散させるために息子名義で預金していた場合に、
息子が離婚することになって、嫁が息子名義の預金を財産分与の対象として請求することもありえます。
親の財産だと本当は知っていてもいざとなると、
夫婦共有の財産だと言って少しでも有利に離婚を進めようとして、親も巻き込まれてしまうのです。

▼4. まとめ
名義人は法律上、強い権利を持ちます。
他人名義を使っている財産があるなら、今すぐ、リスクについてのチェックをしてください。


池田直樹

2014.08
29
Category : 法律関連
質屋というのはブランド品や宝石など価値のあるものを担保(「質草」)に取って
お金を貸すことを商売にしています。

しかし、最近、何でもいいから物を持ってきてくれたらお金を貸すといって、
100均ショップで売っているような安い物を担保に法定金利をはるかに超える超高金利で
貸付けを行う「偽装質屋」が問題となっています。
利息は年90%を超えるような場合もあるようです!

偽装質屋は、所得が少なくお金を貸してもらえない高齢者をねらって貸し付けをし、
返済を年金口座から自動引落しにするという周到さで暴利を得ています。
もちろん彼らの実態は違法な貸金業者であり、警察も取締りを強化しています。

「偽装質屋」の実態はヤミ金ですが、彼らが質屋の体裁を取るのは
質屋なら高利を取ってもいいかのような規定があるからです。
質屋営業法36条は、刑事罰により利息を制限している「出資法」という
法律の定めた上限金利「年20%」を「年109.5%」と読み替えると定めており、
質屋であれば年109.5%までは利息を取っていいと認めているように見えるからです。
法律の隙間を悪用するという典型例です。

もっとも、「利息制限法」という別の法律では貸金業者が取れる利息は
貸付額に応じて15%~20%までとしており、
本当に質屋が貸金業者をはるかに超える利息を取れるかどうかは疑問です。
裁判の中には、質屋も貸金業者であることに変わりないので
利息制限法で定める以上に利息を取れば違法になるとして、
取りすぎた利息の返還を質屋に命じたものもあります。

「偽装質屋」に関するトラブルが急増していることから、
国民生活センターは質屋の許可を得ていても「「偽装質屋」から借り入れをすることは
絶対にしないでください」と呼びかけをしています
http://www.kokusen.go.jp/pdf/n-20130603_1.pdf )。
悪質な業者にご注意ください。


室谷悠子

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